マーケティング戦略というと、4Pとか4CとかSTPとかSWOTとか、
意味不明な横文字ばかりで、いまいちピンとこない。
そんな風に思っている人が結構いると思います。
一般的なビジネスに必要なことのはずなのに、
考えてみると、なんだかとても難しい。
その理由を考えてみました。
マーケティングというのは、要するに、
「消費者に買ってもらうにはどうすればいいのか」を考えることなんですね。
ですが、その消費者というのがどんな人なのか、まずわからない。
どんな職業か、どんなライフスタイルか、収入はどのくらいか。
どんな理由で、いつ商品を欲しがってくれるのか。
1人の消費者を相手に売る場合は、簡単な話かもしれません。
その人に「どんな商品が欲しいですか?」と聞いてしまえば良いからです。
どんな商品で、どこで売られてて、いくらで売られていれば買いますか?
と、聞いてから販売すれば、買ってもらえる確率は格段に上がります。
ところが実際は、不特定多数の消費者に対して、
継続的に販売し続けなくてはなりません。
つまり、「不特定多数の消費者」などという、
「見えない相手との戦い方」を長期的に考えなくてはならない。
だからマーケティング戦略は難しいのだと思います。
商品を買ってもらうには、様々な要素が関係してきます。
お客様の懐具合、売られている場所、比較対象となる競合ブランドなど。
これらを想定して、最も多くの人に買ってもらえる手段を選ぶ。
そのための方法論がマーケティング戦略です。
例えば、STPというのはマーケティングの最初に行うのですが、
「セグメント」「ターゲット」「ポジション」の頭文字をとったもので、
それぞれ「何に使う商品か」「誰が使う商品か」「市場での位置づけ」を
決定する作業になります。
この要素を決定することで、
「誰向けの商品だから、どこの売場で売って、どんな点で競合と差別化できる」
というようなことが明確になり、売り方が決まってきます。
消費者の考えていることが手に取るようにわかるなら、
こんなに面倒なことを考える必要はないのですが、
やっぱりビジネスは失敗したくないので、皆さん一生懸命考えるわけです。
いかがでしょう。少しはわかりやすくなったでしょうか。
そもそも「戦略」という言葉の意味がわからない、という方は、
『「戦略」と「戦術」は、何がどう違うのか』をご参照ください。
マーケティング戦略については、
このコラムで引き続き解説していきたいと思います。
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